やっぱり君が好き
第1章 新しい生活
「おい!ぶす女っ!!!さっさと起きろっー!!」
体を思いっきり揺らして起こしてくるのは
弟の高木賢人(けんと)
ガバッ
「朝からうるさーい!とっくに起きてるわっ!」
そう言って、賢人に枕を投げつける。
「いってぇ~ なにすんだよ!」
お前の起こし方が悪いんだよ!
「みお~せっかく 起こしてもらったのに枕を投げちゃだめだろ~?」
と、枕を拾うのは
兄の高木隼人(はやと)
「う、うん そうだけどさぁ」
いつも優しいお兄ちゃんに私は反抗できない。
「それよりさぁ、姉ちゃん遅刻すんぞ」
「えっ? 今何時???」
「「8時15分」」
あ、ハモった。
って そんなこと 思ってる場合じゃなかった!
「ちょっと~!! なんでもっと早く起こしてくんないの?!」
こんな日に限って 親がいない泣
2人とも 知人から譲ってもらった沖縄旅行に行ってる。
自分の娘が今日から高校生だと言うのに
うちの親って…どうでもいいのか(笑)
「…みお??早く行かなくて大丈夫なの?」
とお兄ちゃんの問いかけに
私は自分のおかれている状況を思い出した。
あ、やばっ!
私は急いで真新しい制服を着て学校まで走る事にした。
「じゃあ、いってきます!」
「「いってらっしゃーい」」
そう、私は今日から高校生。
どんな高校生活になるのか
不安と期待でいっぱいだった。