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恋愛トラウマ。

第8章 過去。




幸い、あたしは小学校から家が遠く、近所にも同じ学年の子はいなかった。だから、あたしだけ白河中学校に入学することになっていた。


もう、誰にも何も言われずに済む。この過去は、封印できるって思うと嬉しかった。





「柊君、家庭の事情で苗字が“瀬川”になるんだって。しかも、引っ越すって!」

「うそーっ、悲しー」



小学校を出る際、誰かが話していた。


…あたしには、関係ないけど。






−−−−−−−−

もう、そんな話は記憶の片隅にも思っていたのに。こんな時に思い出すなんて…。


もっと早く思い出していたら、もう少し辛くはなかったのかな。。

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