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第12章 case6 【オ前ヲ貶メタイ】 1

・・・薄気味悪い。

何故なら、斎の機嫌があの岩倉君と遭遇した次の日から、凄く良いから。時々、鼻歌なんて歌っちゃったりして。

ただ、何に対して浮かれてるのかが、さっぱり解らない以上・・・薄気味悪い、としか言いようがない。特に斎は直ぐ何か企むから。

隣のクラスの岩倉君は、すっかり大人しくなった。というか、姿を見なくなった。でも、教室にはいるらしい。

あの一件から手紙も無くなったから、とりあえずホッとはしている。

あと、悠里ちゃんと斎藤君が仲良くなった。私も斎藤君と話す機会が増えたけど・・・あの2人アヤシイ、とこっそり思ってみたり。

それから・・・。

あのお嬢様もあれから会ってない。というか会いたくない相手だから別にいいのだけど・・・も、

屋敷内で鉢合わせというか、部屋に乗り込んで来られたらどうしよう・・・と少し思っていたから、
会わないで済んでるのは、嬉しい。

そういえば・・・、斎が『アイツ』と言った誰か、が気になってはいたので、聞いてみたものの「そんなこと言ったか?」とすっ呆ける始末。

ついでに「機嫌良さそうねッ」って嫌味で言ったのに「楽しいから」っていう返事。ますます意味が解らない。

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