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第15章 case6 【オ前ヲ貶メタイ】 4

席に着き、食事をとる、宴の面々。給仕は的場にやらせている。

宴関連を知らない、この屋敷に勤める者には早くから用事を言いつけ、宴関連から遠ざけており、

永依に関しては、忙しすぎる用事の後にとる食事の飲み物には、睡眠薬を忍ばせてある。

それは、絢乃にも同様。

わたしは、食事をとる面々を観察していた。人間用の食事は必要が無いのと、食事をとっているかどうかの確認の為。

今回の食事は、微量の薬が交ぜてある。催淫剤あたりを。

一応、その気で来ているはずの面々だが、始まってから怖気ついてもらっては困る。宴に失敗は許されない。

紗香は黙々と口に食べ物を運ぶ。その姿は見た目は大人しい、としか映らないだろう。

ただ、もう彼女に自我は無い。術は完成し、彼女はわたしの新たな奴隷。

「わたしの手のひらで、皆踊ってもらうぞ」

聞こえない程度の声で、ぽつりと呟いた。

紗香を抱き、孕ませた暁には、DNA鑑定を行う。父親となった者には、次期学園の理事長となる。勿論、紗香との結婚も。

そして、ゆくゆくは意識を奪い、奴隷として操る。

螺旋の様に繰り返す。
封印を破るその日まで。

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