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夏、空。

第3章 桃色



制服の袖で必死に拭く。

それでも次から次へと垂れてくる涙はしょっぱかった。

さっきより速く資料をまとめ、学校から逃げるように家に帰った。


「おかえりー」

お母さんの言葉も無視して部屋に行く。

ベッドに横になる。
一気に疲れた。

私は優翔くんが好き。
佐藤さんも優翔くんが好き。
優翔くんは誰のことが好き?


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