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拘束【女郎蜘蛛編】

第1章 女郎蜘蛛

今は昔。
あるところに男がおったそうな。

この男、とんと女の気がなく、長らくひとりだったそうな。
男は、いつまでも独りであることはいかんと思い立ち、遠く都にいでて、女というものを知るためまずは女を買うことにしたそうな。

女を買うというならば今様にいうならば、買春というべきもの。買春は公儀によりて禁止さるるものにて公とすること相控えられたし。

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