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完熟の森

第12章 寂しい大人

「ねえ、この意味分かる?分かるでしょ。
私あの人が結婚する前から関係があったのよ。
彼だと思ってた。
なのに結婚したのよ。
別の人と…子供まで作って。
今度は二人目だって。
どうなってるの?おかしいわよね」


「おかしいって雫さんもでしょ
どうして、受け入れるんですか?」


「それは…好きなのよ。
好きだから拒めない。
愛して欲しいと思う私がいるから関係が続いちゃう…」


僕は直ぐに言葉が出なかった。


止めろと言って止められるものではない事ぐらいもう分かっていたから。


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