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完熟の森

第13章 花火

「縛って欲しい?」


「たまには…」


「いいよ。縛ってやる」


僕は浴衣の紐をソファーに取りに行った。


長い紐が二本あった。


その二本の紐を取り上げ取りあえず手に巻きつけた。


理音の両手を縛ろうとしたら


「千晶…浴衣、シワになっちゃうから脱がせて…」


甘えた声で僕を見た。


「いいよ」


僕はどうせなら着たまま縛りたかったけど諦めた。


理音の浴衣の両襟を掴みそっと脱がせてやった。


その浴衣をベッドの下にバサッと広げて置いた。


僕は手に巻き付けていた紐を解き、理音の左手首を縛り更にベッドに括り付けてやった。


もう一本で右手も同じように縛り括り付けた。


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