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完熟の森

第22章 雫の年

「10歳も離れていて、おかしいわね」


雫はちょっと悲しげな顔をした。


「なんで?」


「…え?」


「世の中、そんなの沢山いるし。俺達はその一組に過ぎない」


僕は本当にそう思ってた。


ちっともおかしいなんて思わなかった。


雫が笑って、雫が満足して、雫が僕を求めてるならば僕はなんだって出来る気がする。


それには年の差なんてなんの意味も持たない。


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