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完熟の森

第27章 雫と僕

だから雫の唇に僕の唇を重ねる。


雫の唇が熱く僕達は繋がる。


季節の音しかしないこの森に僕達の唇の音が重なる。


雫…僕は気にしない。


ただちょっとショックだっただけだ。


僕は雫に溶けてゆく。


雫も僕に溶けてゆく。


そして僕達はひとつになりこの森に深く浸透していく。


この森に誰も…もう誰も入ってきて欲しくない。


ここは僕達だけの領域だ。


僕と雫の間にはもう何も入り込めない強い絆があるように思えた。



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