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完熟の森

第35章 勉強の秋

休み時間、富岡が僕の席の後ろに座って過ごしていた。


「千晶はあの祭りで会った人とまだ付き合ってるか?」


「ああ、付き合ってるよ。なんで?」


「俺ら別れようって話してんだよな」


あれ?

何でだ?また上手くいってないのか?


富岡はさらに話しを続けた。


「大学行ったら離れるだろ。
どうせ卒業して自然消滅とか、別に新しく好きな子とか出来たら面倒だろ。
だったら今別れて勉強に専念しようかって話し合ったんだ」


「へえ」


別れるって決めてんだったら、確かに早い方がいいかもな。


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