ガーディスト~君ヲ守ル~
第8章 過去
つばきを見送った後、祐司は急いで会社に戻った。
事務所に入ると、みんな揃っていた。
「やあ、祐司くん。お疲れ様」
乙姫がニコニコしながら祐司に声をかける。
「…社長、話があります」
「…なんだい?」
「俺を…警護から外してください」
祐司の言葉に護と圭吾は驚き、祐司のもとに歩み寄った。
「なにバカなこと言ってんだよ!!」
護が横から口を挟む。
今にも突っかかりそうな護を、圭吾が制した。
「どうしてですか?」
乙姫は顔色を変えることもなく、穏やかに祐司を見た。
「俺のせいで、依頼人を危険な目に合わせてしまうからです」
「…」
乙姫は少し黙った後、再び口を開いた。
「君はまたそうやって真実から逃げるのかい?」
「…え…」
乙姫の言葉が、胸に突き刺さる。