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ガーディスト~君ヲ守ル~

第10章 覚醒

『つばき』に追いつけそうで、追いつけない。『つばき』は階段を駆け上り屋上に向かった。そして手すりを乗り越え、ギリギリのところに立った。


「フフ…」



「待て!!」



祐司は、ゆっくりと『つばき』に近づいた。



「つばきは関係ない…」



「関係ない?生かしておいたら、絶対ボクたちの邪魔するでしょ…」



「それなら俺はつばきの前から姿を消す」



「へぇ…それはいいね」



『つばき』は二ヤッと笑った。
ジリジリ、と距離を縮めていく祐司。



「でもさぁ…」



『つばき』は、屋上にたどり着いたつばきたちをチラッと見る。



「あの女のために必死になる祐司くんは見たくない」



『つばき』の口元が緩んだ。



そして、両手を広げる。



「空を飛ぶって気持ちいいかなあ?」



「…!!」




『つばき』の足が離れる。




祐司は手すりを飛び越え、




前に傾く『つばき』の体を包み込んだ。




が、もうすでに2人の体は宙に浮き、




地上めがけて下降する。




その光景は、




スロモーションのように見えた。





駆けつける、つばき、圭吾、護。







「ゆーじぃぃぃーーーーーー!!!!!!」








つばきの悲痛な叫び声が響いた。























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