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好きって言わない距離

第19章 空回る心と体

気づくと榊原君が私の隣で心配そうに私を見ていた。


「気づいたか…」


あっと我に返る。


「やっ、私っ…」


恥ずかしくて顔を手で隠した。


「だから今じゃないんだって」


榊原君はクスクス笑った。


私は体が真っ赤になるほど恥ずかしかった。


私…最後まで堪えられなくて気を失っちゃったみたい。


「まあ、美優にしては頑張った。俺は生殺しだけど」


笑ってた…いつもの優しい笑顔だった。


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