テキストサイズ

好きって言わない距離

第23章 雨の日デート

榊原君は直ぐに戻ってきた。


「これ、やる」


手乗りサイズのテディベアのぬいぐるみだった。


「可愛い…」


「美優、好きだろ?クマ…部屋がクマだらけ」


「ありがとう。でもこれテディベアって言うんだよ」


「どっちにしてもクマだ」


「そうだね、でもどうして?」


「グロいの見せたお詫びだ」


ちょっとバツが悪そうな顔している榊原君だったけど、気遣いが凄く嬉しかった。


「大事にする…」


私はテディベアを握りしめた。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ