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好きって言わない距離

第26章 お互いに

ベッドに両手を付き覆い被さるように
私を上から見つめる榊原君は私が知る今までの彼よりずっと大人に見えた。


「今日は本番だ」


「うん…最後までして」


私が答えると


「爽って呼べよ」


と言われた。


「…爽…爽…好き」


それが始まりの合図になったのか、榊原君は優しく微笑んだ。


私はそっと目を閉じ腕を榊原君の首に回した。


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