テキストサイズ

好きって言わない距離

第27章 それから

「ねえ、ご飯作ったよ。先食べようよ」


「えっ?」


私は爽の手を引いて、ダイニングに彼を招き入れた。


テーブルに並べたグラタンを見て


「見た目は旨そうだ」


と偉そうに言う。


「見た目だけじゃないから」


「ふっ」


「もうっ信用してよ」


榊原君を椅子に座らせ、スプーンを差し出した。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ