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桜の夢

第16章 船橋さん

さてさて。

バイト先の店の前で考える。

今日もバイトなんです。

ゴールデンウィークにあれだけ働いたのに、まだ働くんです。

やっぱり人手が足りないってキツいよね。

まぁ、バイト代稼ぐためにはたくさん働いた方がいいんだけどね(笑)


「それじゃあ、今日も頑張りますか!」


私は自分に気合いを入れる為に思った―つもりが叫んでいた。


「元気だね、東城さん」

「ひゃっ?!」


驚いて振り向くと、それは丁度出勤して来た船橋さんだった。

今の…もしかして口に出してた?

それで聞かれてた?

だとしたら、恥ずかしすぎる!


「お、おはよう、ございます…」

「おはよう。東城さん」


船橋さんはいつものあの笑顔だが、どことなくニヤニヤしている様な気がした。

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