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桜の夢

第20章 罠と告白

その瞬間、私は再び流星の胸の中にいた。

苦しいくらい抱きしめられる。


「り、流星?!」

「それって俺、喜んでいいのか?」

「え?どういうこと??」

「その"好き"って恋愛感情だと思って言い訳?」


私は照れ臭かったので小さく頷くだけにした。


「俺も…俺も心愛が大好きだよ」


え……………………?


「それ、本当?」

「あぁ」

「恋愛感情の好き?」

「あぁ」

「私、喜んでいいの?」

「そうしてくれたら俺も嬉しい…かな?」


こんなにも嬉しいことはなかった。

流星が私を好き…

私を想ってくれている…

また止まっていた涙が、また溢れ出す。

今度は嗚咽も一緒に溢れる。


「ありがとう…ありがとう……流星、大好きっ!」

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