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桜の夢

第9章 体育


色々考えたが、結局、流星について結論は出なかった。

あんな顔をして欲しくない。

でも、どうすればいいのか分からない。

だから教室に戻っても流星とは話さなかった。

いや、正確には“話せなかった”だ。

嫌がらせによって、また思い出すのが怖くなってしまったから―。

流星と話したらまた…。

そう思うと話せなかった。

ああ…弱くなってしまった自分に少し腹がたつ。

負けたくないのに、屈したくないのに。

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