南の龍
第9章 祭り
刻は私が座ってるソファの向かいのソファで寝ている。
輝はゲームに夢中。
私の横に座ってる金髪はバイクの雑誌を見てる。
名前聞くなら今か。
「なぁ、金髪」
「……」
「聞いてる?金髪」
「……」
「無視かよ!金髪!」
私はあまりに無視されるから金髪の肩をバシッと叩いてやった。
「いたっ!なんだよ」
「いや、『なんだよ』じゃないよ!さっきから呼んでんじゃん」
「あ〜、俺のことだったのか」
「この部屋に金髪が他にいるか?」
金髪は辺りをくるっと見渡した。
「いないか」
「しばくぞ」
「で、なんだ?」
「名前何て言うんだ?」
「は?」
「ずっと聞くの忘れてた」
「あー、坂本俊太。みんな俊って呼んでるから俊って呼んでくれ」
「そか。分かった」
「あぁ」
「なぁ、三人っていつからの付き合いなんだ?」
「…5歳くらいだな」
「えっ、ちょー付き合い長いじゃん」
「そうだな」
「すげぇな!」
「別に」
「私、幼馴染みとかいないわ」