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彼はセフレ。

第21章 如

喉が痛い。


シュウの冷たい目線が蘇る。


まばたきをすると両目から涙が伝った。



あたしはリアルが欲しかった。


シュウが、シュウだけが、あたしのリアル。



消えない、見えない、傷。


未来のあたしは後悔しているのかもしれない。



―ごめんなさい。



誰に対してだろう。


色んなことがわからなくなった。


月は高く、シュウとあたしを照らしていた。


切ない。


並ぶ2つの影は、恋人にも見えるのに。


秋。

あたしはまだ立ち止まっている。


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