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第7章 戌原西地区の便利屋
--もしかして、私本当に淫乱だったり……?
そんな考えがふと頭をよぎり、悠理は「うそうそうそうそっ」と泣き言のように繰り返しながらゴロンとだるまのように床へ転がった。
するとタオルはハラリと頭から落ち、丈の長いカッターシャツがショートパンツを隠してまるで穿いていないかのような格好になる。
そんなときにリビングの扉が開かれ、「おまっ!?」と心底驚いた声が廊下に響いた。
長い黒髪に埋もれていた顔を上げて悠理が相手を確認すると、千尋が真っ赤な顔で悠理を見下ろしていた。
「確かに俺はお前の兄貴的存在だけどよ……さすがに下穿いてねえっつーのは妹だとしてもクルっつーか、」
「変な誤解しないで」
本心が筒抜けである千尋の言葉に悠理はいつも通り淡々とした返答をしつつ、何事もなかったかのように立ち上がった。
