一万回目のプロポーズ
第3章 優しくすんな
し…死んでしまいたい…
どうせ俊司は、後ろでクスクス笑っているんだろう
走って尻餅ついて呆然としているあたしを見て…
豆腐の角が固いなら…頭でも何でもぶつけてしまいたい
「どんくさ」
腕を引っ張られたかと思うと、いきなり目線が高くなった
『あ…///』
俊司が、立たせてくれたのだ
「尻、すげぇ痛そうだった」
『うっ、うるさいなぁ!!///』
あたしは落とした鞄を担いで、俊司のそばを離れようとした
「待てって」
『な、何よ、馬鹿にしたいの!?そうなんでしょ!?///』
「傘、使ってけ」
持っていた傘をズイッと出し、ニコッとした顔に
パニックになってた自分がアホらしく思えてきた