一万回目のプロポーズ
第9章 二人でまた
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『あーお腹空いた~』
時刻はもう2時くらい
お昼なんてとっくに過ぎていた
「何か食べよ、あっ、あれあれ!!」
俊司が指差した方向には、パン屋さんがあった
お腹はペコペコなので、今なら何だって入る
適当に目についた物をトレイに乗せ、購入後は近くのテーブル席に座った
『うわ、あんた何個食べんの…?』
「1、2、3、4…9個」
ひとつひとつにボリュームがあって
あたしなんて4個で満腹になりそうなのに…
「じゃ、いただきまーす」
『いただきます』
あたしはまず、クルミパンを頬張った
出来立てだったので、余計に美味しい
「あっ、クルミパンとかノーマークだった!!」
俊司はあたしのクルミパンを見て、そう叫んだ
『…食べる?』
「うんっ」
あたしはわざわざ、口をつけてない面を向けてやろうとしたけど
その前に俊司は、あたしの腕ごと掴んでクルミパンにかぶりついた
『…』
「うん、んまいっ」
間接キスぅうぅうーーーー!!!///