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ひと夏のアバンチュール

第7章 キャリアウーマン

振り返らずにドアを閉めた

心臓の音が煩く鳴り響く

平静を装いながら

ライアンに
聞こえてしまわないか

ドキドキだった


手の震えを
必死で握りしめた

膝がガタガタ動くのを
押さえつけた


何食わぬ顔で話す私

でも
こころは嵐のど真ん中にいた


ライアンを遠くに感じた

これ以上近づかない

私をかき乱さないでほしい

だからもう
会わないと決めた

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