*夜空来の日記*
第29章 11月6日*火曜日
はい、
愛したぶんだけ
相手も愛してくれるなんて
やっぱり嘘だよね…
こっちがどんなに愛しても
無駄なら…抑えればいい
――そう思ったのは昨日の事
彼とLINEで話して
Kと話してごめんね
という話で…
許して
と言ったら
「考えとく」
との返事
……考えとく
って返事のなかには
許さないかもしれない
ってことも入ってる…
朱雨にとっては
終わってもいいんだね…
なんてことを考えてたら
「許してくれなかったら、終りだね」
と送ってしまった…
……なんでこんな深く考えるんだろ…
辛いなぁ……
人間恐怖症……っていやだね
人の事を信じたいのに
全身が拒否する
そんなに夜空来と別れたいの?
突き放してばっか
でも喧嘩はやっぱりキライだ
秀育とのこと思い出す…
喧嘩したままお別れなんて
もう いやだ
だから謝るんだ
謝れば済む
謝れば相手の怒りも収まる
自分が下がって
相手を持ち上げれば…なんて
相手を怒らせたくないから
喧嘩したくないから…
嫌われるのが怖くて意見が言えない…
朱雨といればいるほど
自分が嫌な人間だ思い知らされる