向かいのお兄さん
第16章 合コンなんて
前に失敗した計画…そう、あたしの"声"を消してしまおうという計画は
儚くも散った
それならどうしたらいい？
直也があたしを嫌ったらいいんだ
愛想尽かされたら、もうその時点であたしは自由の身
それなら、どうやって嫌われれば…
ああ、女の子としてガッカリさせたらいいのかな
例えば…
下品なことしか思いつかない…
これは実行するのも嫌だし、直也ならかえって喜ぶ可能性もある
だから却下
「なんか考えてんの？」
直也はフラ～ッと頭を出し、あたしの顔を覗き込んだ
あたしはギロリと睨みつけるが、直也はヘラヘラとしている
…嫌われるためには
あたしが自由を手にするためには…
「どうする、もう一回する？」
直也はあたしの肩を抱き寄せた
くそ
触るなてめー
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