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向かいのお兄さん

第17章 だから…






真っ白の肌


今にも目を覚ましそうな、生き生きとした様子


整った棺の中を


花でいっぱいにして


綺麗になった綾子が


眠っている












俺がここに来ることは


間違っていたのかな…







来てほしくなかった?


心外?




そうだな、俺は綾子を…


嫌がる綾子を


無理に…



そして、泣かせたんだ






「…」




俺は




ここへ





何をしに来たんだろう…?















葬式は一通り終わった


通夜も終わり


全てが粛々と済まされた







もう葬式の会場も

片付けられ始めたっていうのに


俺はずっと



そこにいた














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