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放課後は図書室で

第2章 出会い

「さ、そろそろ仕事にとりかかるか。委員長としては、真面目に当番の仕事を覚えないと。
…一から教えてもらえるかな?」


先輩が笑顔で言うと、私もつい先輩に笑顔を返した。


「はい。では最初から」


言いながら、図書室の貸し出しカウンター内に入ろうとしたら…。


「そこから外を眺めてるの成瀬さんだって、内緒にしておくよ」


先輩の側を通り抜けようとしたとき、甘い声の先輩が耳元で囁いて…。
ドキッとして先輩の方を思わず見ると、先輩はにっこり笑顔を返してくれた。

顔が熱くなるのを感じて、心臓が高鳴っているのも先輩に気付かれそうで、慌てて顔を下に向けたままカウンターの中に入った。

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