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放課後は図書室で

第13章 ドキドキのお出かけ

先輩が真面目な顔で続けて言うのがまた可笑しくて、笑っていると突然、先輩は通りかかったお店のディスプレイに飾られているマフラーを指差した。


そこは若い女の人向けのショップで、可愛いふわふわのマフラーがあった。


やっぱり、友達って女の人なんだ…。


急に寂しくなったけど、やっぱり私なんかが先輩に気に入られることなんてないんだと言い聞かせて、マフラー選びの先輩に付き合うことにした。


「可愛いのがいろいろあるけど…。どんなのがいいのかな?」


いろんな種類があるマフラーを見ながら先輩は私に聞いたけど、どんな人にプレゼントするのかわからないし、聞かれても…。


「成瀬さんなら、どれが欲しい?」


私が首を傾げると、先輩は適当にひとつ手に取りながら聞いてくる。

どんな人にあげるのかわからないのに、私が選んでも仕方がないのに。
それなのに先輩は私が選ぶことを期待してる。

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