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足跡

第12章 怒り

これでもか!ってくらいに隅々まで綺麗に体を洗った…
それでも
綾香の体に残さた悟のキスマークが汚された体を明らかに物語っていた

それも
数えきれないほどに……


〜ブー・ブー・ブー〜

携帯のマナーモードのブザーがテーブルの上で激しく鳴り響く



携帯を覗き込むと…


==賢さん==



今日1日悟時間も賢さんの事ばかり頭に浮かんだ


心の中で――
一生懸命名前を呼んで
助けを求めていた相手は
元婚約者でなく
賢さんだった―――


本当は不安で不安で
ショックで傍に居て欲しい彼に
こんな姿は見せれない

見せたら嫌われる……




出たくない…

出れない…

知られたくない…




そのうち…
切れた。。。


切れたら切れたで

なんか繋がりが切れたみたいで…
涙が頬を伝う…


恐る恐る携帯を開くと…

着信16件
mail7件




―13;07
心配で……。
終わったら連絡下さい―




―14;02
大丈夫かな〜?―




―14;29
やっぱり…戻ってきて、傍に居て欲しい。。―





―15;58
近くの本屋で待っています―





―17;31
何かあったらすぐに行くから連絡を!―






―18;17
近くのスーパーの
車の中で待っています
どんなに遅くても―




―19;55
信じてるから…―





賢さん……
朝別れてから9時間以上
私を心配して待っていてくれたんだ。。




―信じてるから―


その言葉にグサッと突き刺さる胸の痛み…


途中はどうあれ
結果…
賢さんを裏切ってしまった

その事実は身体中のキスマークが余計に綾香を苦しめる……

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