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足跡

第12章 怒り




「……はぃ。。」

電話はかけてみたが…
何を話すかまで考えてなかった綾香。。

ちょっと綾香の声を聞いて安堵したのか
ホッとした面持ちで賢が話を切り出す
『ご、ごめん……。

心配で…


沢山連絡入れちゃって……
あ、あのさ、
少しで良いんだ、顔を見せてくれないかな?』


「あ…」

―あの…ごめんなさい
今日は疲れていて…―
そんな言葉を言えたら、どんなに楽か…
賢さんにだけは隠したかった…
でもその前に賢が言葉を被せる


『あの!
どこでも綾香ちゃんが言う場所まで迎えに行くから…』


「…ご、ごめんなさい。
あの…」
綾香が消えてしまいそうな震えた声で話し始めると賢が又話を遮る


『わかっている!
今は何も言わなくて良いから…』


―賢さん…何も
わかってなんてないよ…
何も…―

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