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ルーレット「00」

第4章 愛し方

取り合えず落ち着こうと、冷蔵庫からお茶を出してコップにつぎ、ソファーに座った。



俺は結局、いつもリッちゃんを見ているし…
リッちゃんの事を考えてしまう。


俺は、リッちゃんで出来ていて、リッちゃんで成り立っている。



だから…
こういう『拒否』が一番堪えるんだ。

小2の時に、突然現れた可愛い女の子『リッちゃん』が、男の子『利安』だと知った時のあの衝撃は…言葉にならないほどだった。


一目惚れした初恋が…
『従兄弟の男の子』だったなんて。


傷心の中、それでもその気持ちが冷める事なく、それ以上になって現在に至ってるんだから。

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