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〜4兄弟〜3人の兄に攻められる弟…

第2章 4兄弟長男春樹

本当の事言うとずっといてほしい


「それじゃあ行ってきます
冬?火元だけはちゃんとしてね?」

「うん、わかってる」

わかってるよ春ちゃん
一人でも大丈夫だよ


玄関まで二人を見送る俺は
春ちゃんにいつも言う言葉を言った

「ねぇ!春ちゃん……」


「ん?」





「今日は何時に帰ってくるの?」


春ちゃんは少し微笑んで

「いつも通りだよ?」
って答えるけど

すかさず俺は

「はやく帰ってきてね…」


いつものやり取り


「ああ、行ってくるね」


行ってくるなんて言わないで……




「……いってらっしゃい」



玄関が静かに閉まる音がした

きっと俺も学校に行けば他の事に気を取られてこんな思いをすることもないんだろうけど


一人で家で待つのはどうも慣れない


それがもうひとつの俺の日常です


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