テキストサイズ

気になるアイツ

第4章 混乱

梨香さんが先になったり、親父が帰ってきたり、梨江子の帰宅が遅いのがそろそろバレてもおかしくない。

「圭一君、何か聞いてる?」

「知らないよ」

「そう…」

その日も梨江子の帰宅は遅かった。

すでに両親ともに帰ってきている。


さすがにヤバいかな


階下から大きな声が聞こえてきたのは、22時を回った頃だ。

「お母さんには関係ない!!」

バァン!!

隣の部屋のドアが大きな音で閉められた。

梨香さんにしかられたのだろうが、梨江子が声を荒げたのを聞いたのは初めてだった。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ