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恋ばか

第37章 ~お慕い申し上げます~

「当たり前でしょ。 俺だって、そんなに非常識じゃないよ。」

「ふーん…」

「そういえば…」

「?」

黒澤さんが、私の方にずいっと寄ってきた。

「三神君さ…最近、なにか特別なこととかあった?」

「特別なこと…ですか?」

「そう。 特に、ここ一、二ヶ月。」

ニック様と体を重ねるようになった…とか…?

「………いえ…特に…」

なんて、言えるわけない。

口が裂けても言えない。

「どうしてですか?」

「いや…なんか…最近、三神君の雰囲気が変わったような気がして。」

「?」

特になにも意識していないけど…

「あー、それわかる。」

「でしょ?」

「??」

自分には全くわからない。

そんなこと言われたの、今日が初めてだし…

「なんか、色気があるんだよな。」

「そうそう。」

「…………!?」

は!? 色気!?

「確かにそうかも。」

「なんか、男を誘う色気があるな。」

留架様と亮様まで…

「そ、んなこと…ないですよ…」

「「いや、あるから。」」

そんな…皆さん仲良くハモらなくてもいいじゃないですか。

「……………」

否定しても無駄だ。

長年の経験が、そう言っている。

「肌もやけにつやつやだし…」

「「……もしかして…」」

「ち、違いますよっ!!!!」

皆さん、意地悪です。

「「えぇ~…」」

いや、そんな顔されても、絶対言いませんからね。

たとえ、主人命令でも。

「留架~、どうなの?」

何故留架様に聞くんですか!?

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