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さくらさく

第4章  3


病院*

「まだ、大丈夫ね」

「…先生。私そろそろ入院?」

今は先生と二人っきり。

お母さんに話せないことも話せる。

「私の余命が2ヶ月だとすると、入院してもいいくらいじゃない?」

「入院したい?」

「嫌に決まってる!!」

先生はやっぱりという顔をした。

「…私ね。祐樹にいえてないの。」

「え?」

「私が死ぬって誰にも言えてない…」

先生は悲しそうな顔をした。

「言った方がいいわ。」

やっぱり…

でも言えないよ…どうしたらいいの…

「さくらちゃんは祐樹くんが死ぬっていうときは、言われてた方がいい?」

「…考えたことない」

祐樹が死ぬなんて考えたくない。

「急に死なれるのって嫌じゃない?」

「やだ…」

「きっと祐樹くんも同じ気持ちよ。」

……

ちゃんと言おう。

私だけの為じゃなく、祐樹のためにも。

「それに、今月中には入院の手続きが必要かも。」

――――――。

私長くないんじゃ…

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