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さくらさく

第6章  5


祐樹side

俺は昨日、家に帰って泣いた。

というか勝手に出てきやがった。

「…くそ、何泣いてんだ俺。泣くな…」

やはり涙は止まらず、泣き続けてしまう。

「ぅ…っく、泣くなって…」

こんな時に家族が居なくてよかったと思う。

家族―――――…

「お、れ。さくらと家族になりたかった…な。子どもも産んで、爺さんになっても、婆さんになっても…」

家族欲しかったな…

俺にはさくらしか居ないのに…

どうすればいいんだ。

明日絶対目ぇ腫れるぞ。

…止まんないし。

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