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どらくえ3

第5章 レーベからいざないの洞窟へ

3日目。
アベル達はアリアハン山脈を抜け、丘陵を下り、草原を歩いていた。

「ったく、いつまで歩くのよ?」

リサが文句を言っている。
彼女がイラついているのは風呂に入れないからだ。
「もう、髪はベタベタ。体は埃っぽいし。」
ずっとこの調子だ。
「リサ~、泉があったら水浴びさせてやるからさ、ちょっと黙っててくれよ」

「黙っててとは何よ?あんた達はいいけど、乙女が臭いなんて最悪なのよ?」

アベルが鼻をくんくんさせる。

「におぐな~っ!このっ!」

『メ…』

「ま、待て!俺は魔法の玉を持ってるんだぞ?!火の玉はやばいって!爆発するぞ?いいのか!」

俺は慌てて、魔法の玉を理由にメラを回避する。

「…ん~っ!もぉっ!」

ガツン!

「いたっ!」

火の玉のかわりに、ヒノキの棒が飛んできた。

やれやれ、といった調子でイースが首を振っていた。

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