空と太陽
第7章 涙、合唱コンクール
空は1人、
放課後の教室に残った
ボーッと楽譜を眺める
― この大空のように
君と2人並べたら
歌詞が、心に突き刺さる
そもそもこの曲は恋の曲だ
合唱コンクールで歌うには
ちょっと場違いな←
空は1人、泣いた
歌詞が共感できすぎて…
―――ガラッ
「中村?まだ残ってんの?」
「あっはい」
涙が流れた場所を手で拭く
「どうした?」
「はい?」
「泣いてたの?」
先生が優しく聞いてきた
「泣いてなんかいません」
理由なんて言えないから
そう言って教室を出た
先生のばーかっ…