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二十歳になれば

第6章 居場所


幸せになりたいなんて思っていなかった。


ただひたすら、家庭が崩壊して世間の喜ぶ顔だけは絶対見たくなかった。


こんなだから、立派にひねくれた大人になってしまったんだな。


360度曲がってしまったから、取り敢えずまっすぐ立って歩けてるのだと、自分では思っている。


悩みなさそう


そう笑われて、お前に何が分かる?といじけてみても仕方が無い。


それよりも周囲にそう思わせることのできる自分に、結構頑張ってるねと言い聞かせるようにしてきた。

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