テキストサイズ

BL~中編・長編集~

第6章 ~幸せの絶頂です!!~

「そんな大胆なことするってことは、絶対OKだよね!!」

僕はなるべく他の人の会話を耳に入れないようにしながら、グラウンドに急いだ。

「あ、これかな?」

グラウンドに着き、観覧席を見ると、タオルが一枚放置されていた。

『海斗、FIGHT!!』

タオルを広げると、そう刺繍されているのが目に入った。

僕も、崇にこういうことしてたら、こんなことにならなかったのかな?

「・・・っ・・」

溢れそうになる涙を拭い、僕は教室へと戻るため、踵を返した。

「おはよー。」

「おはよ。」

教室に帰ると、朝来たときにはいなかった人がいた。

「なあ、穣・・・」

「なに?」

僕が席につくと、その人・・・神崎 駿(かんざき すぐる)が小声で話しかけてきた。

「お前さ、時雨の話知ってるんだろ?」

「・・・うん。」

駿は、僕が一番信頼してる友達で、僕と崇の関係のことも知っている。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ