テキストサイズ

BL~中編・長編集~

第12章 ~こんどこそ一緒に~

「そ・・・うか・・・」

「うん。 ごめん・・・ごめんな、シバ。」

なんで俺は・・・・シバを悲しませることしかできないんだろう・・・

昔も・・・今も・・・・

「なんで俺達って・・・別れないといけないんだろうな。 昔も、そうだった。」

「シ・・バ・・・思い出して・・・」

今度は、俺が言葉を失う番だった。

まさか・・・もし思い出してるなら、いつ・・・

「いつから・・・?」

「最初から。」

最初からって・・・・だったら、なんで俺に教えてくれなかったんだ?

「お前は思い出してなかったみたいだし、それならそのまま忘れてくれてた方が、お前は苦しまないと思って。」

「シバ・・・」

シバも・・・俺と同じことを思ってくれてたんだ。

「昔・・・お前が死んだとき、本当に後悔したんだ。

どうして俺は、お前を助けられなかったんだろうって。
ずっと一緒にいたのに、俺はお前を助けることが出来なかった。

お前が限界を超えてることに気付いてやれなかった。」

悲しそうに話していたシバは、俺の顔を見て困ったように微笑んだ。

「謝るのは俺の方だ。 ごめんな、ハル。」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ