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秘書のお仕事

第2章 屈辱




しかしグルグルと歩き回ったが、なかなか見つからない



『ぇー…』




道行く人に尋ねようかとも思ったが、皆急がしそうで話しかけづらい



『なぃょ…』





半泣きになっていると、突然肩を叩かれた




『?』





振り返ってみると、そこには深い青色をした作業着を着た男が立っていた




「あんた、さっきから何をウロウロしてんだよ?」


『え、いや、あの…』






あたしはオドオドとしたまま、
『新入社員控え室って…どこですか?』

と聞いた






「ああ、新人か。それなら7階だ」



『え、7階!?』





嘘だー




手紙には15階だって書いてあったのに…




『どうもありがとうございます!!では!!』



「あ、おう…」






なんだ、親切な人もいるんだな…、
あの格好は、清掃員か何かだろうな







あたしは走ってエレベーターを探した




エレベーターを見つけると、どこかホッとしてボタンを押そうとした







「相沢千晴さん?」



『はい!?』





とっさに返事してから、あたしは呼ばれた方を向いた






目の前には、朗らかな笑顔を見せるおじいさんがいた




背筋もしっかりしているし…、おそらく、
実年齢は見た目よりもずっと上なんだろうな











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