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壁一枚

第28章 夏祭り



人目があるからと
孝志は繋いでいた手を美緒から離した
自分は生徒で
孝志は美緒が通う学校の教師
立場上、これは仕方のない事だったが
やはり悲しかった


美緒「…」

孝志「…美緒」

美緒「ごめんなさい…ちょっと考えれば
わかる事なのに…」

孝志「…中行こう」

美緒「えっ?」


人目を避け
美緒を連れ屋台の裏手の林へと
入って行った孝志
近くに電気はなく林の中という事もあり
辺りは薄暗く
人の気配もなかった


孝志「ここなら大丈夫だよ」

美緒「先生…」


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