向かいのお兄さん
第39章 元通り
直也はあたしの肩に顔を埋めて
微笑を漏らした
「寝させてやらないから…」
『え…あの…それって…///』
直也はあたしから離れると、
「じゃあ待ってる」
と言って家から出ていった
玄関にひとり座り込むあたし…
『…///』
勝手に顔を赤らめさせて
あたしは二階へと上がった
―――――――――――
「直也、お帰りー」
直也が職場の方に戻ると、かっちゃんが手を振ってきた
しかし直也は、睨むだけで何も答えない
「和樹ー、直也が俺を睨む」
「どうしたん直也?」
かっちゃんの隣にいた和樹が、直也の様子を窺った
「かっちゃん、嫌いだ」
「ストレートに言われたー」
直也の言葉にも特に悲しむ様子は無く
かっちゃんはケラケラと笑った