向かいのお兄さん
第54章 好きだから、食え
ちゅっ
ちゅく…
いやー…充分、甘いな
『チョコの味する』
「美咲が盛った毒の味?」
『違うっつーの、愛の証だ。
ありがたく受け取っとけ変態』
「変態×変態って、えぐいな」
『清楚×変態じゃないの?』
「何をおっしゃるー」
こんなに
こんなにこんなに
誰かのために泣いたり
誰かのために笑ったり
誰かのために一生懸命になれるなんて
思ってもみなかった
また唇を重ねて
少しお互いに声を漏らした
『直也…』
「美咲…?」
『「ベッド行く?」』
また
二人同時に笑った