向かいのお兄さん
第55章 あたしのお兄さん
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『―――ねぇ、直也…』
「んー?」
あたしは天井を見つめたまま、直也に話し掛けた
久しぶりのセックスを済ませて体力を消耗したあたしは
ベッドに埋もれるしかなすすべがない
『…疲れたねー』
「そう?」
横向きで寝ていた直也は、首を伸ばしてあたしの頬にキスをした
跡がついちゃうんじゃないかってくらい、吸い付いて
「俺はあと10回くらいできるよ」
『うっそだぁ』
直也の方を向くと
今度は唇にキスされた
「唇、おいしっ」
『うーるーさい』
あたしも横向きになって
直也と向かい合うように寝そべった