刑事とJK
第88章 この子に託してもいいかな
「っ…よいしょ…」
小泉は床に手を付いて上体を起こそうとした
『起きちゃダメだよ…!!』
ゆうひは小泉を止めようとしたが
「いいよ」
と小泉は手を少し伸ばし、そして斉藤の方を向いた
「ねえ、斉藤…」
「…何だ?」
「ごめんね」
「何が」
小泉は苦笑した
斉藤は未だに、睨みつけるように小泉を見る
「いろいろ…だよ」
「どんだけ謝ろうと関係ねぇ、おめぇは…逮捕する」
「ククッ…だよねー…」
小泉は時計を確認した
「あんまり時間もないし、お腹もまあまあ治ってきたし…鍵取りに行こっか」
『まだ治ってるわけないじゃん…じっとしてないと…』
ゆうひは涙を拭き終えると、小泉の肩に触れた
「日本が無くなっちゃったらどうしようもないでしょ?」
『でも、撃たれたん…』
ゆうひは腕を引っ張られ、力強く抱きしめられた
『ち…ちょっと…!!///』
「ほら、これだけ抱きしめられるから…平気だよ?」
『…///』
小泉はゆっくりとゆうひを離した
斉藤は、出そうになった拳を我慢して仕舞った